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フクギのトンネルの先に海と伊江島の城山が見える。備瀬の並木道から西を向いたところ
本部町のいま --
観光スポット 本部町 2026.08.10 更新

備瀬のフクギ並木無料で歩けます。危ないのは並木の先です

歩きやすさ 5.0
駐車場のわかりやすさ 2.0
静けさ 3.0

評価は編集部の実感によるものです。

先に、3つだけ

①並木道を歩くのは無料です。門も受付もありません。②ここは約250戸が実際に住んでいる集落で、フクギは公園の植栽ではなく、各世帯が先祖代々管理してきた屋敷林です。道の両側は人の家の敷地になります。③並木の先の備瀬崎は、海水浴場として整備された浜ではありません。2025年9月に死亡事故が起きています。

この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。価格や在庫は販売サイト側で変わることがあります。

美ら海水族館から車で5分。海洋博公園の北側に、フクギに囲まれた集落があります。碁盤の目に区画された道の両側に濃い緑の生垣が続いて、突き当たりで海に出ます。

写真で見るとおとぎ話のような場所ですが、実際には人が暮らしている集落です。この記事では、2026年8月10日に行政と報道の資料で確かめた事実だけを書きました。よく出回っている数字のうち、根拠が見つからなかったものについても、そのまま書いています。

HOW TO WALK

歩き方と、かかる時間

歩くための基本2026年8月
入場料無料

門も受付もありません。時間の制限も公表されていません

並木道の長さ約1km

本部町観光協会の表記で「備瀬崎までのおよそ1kmの並木道」。往復2kmです

所要時間の目安1〜1.5時間

歩くだけなら往復40分ほど。写真を撮ったり脇道に入ると、これくらいになります。道はほぼ平坦です

駐車場あり

集落の入口に無料(およそ40台といわれます)。周辺の民間は1回300〜600円ほど。ただし本部町観光協会は「有」としか書いておらず、台数も料金も公式な案内は見つかりませんでした

レンタサイクル要確認

集落の入口で貸している店があります。料金と営業時間の一次情報が取れなかったので、現地で確認してください

水牛車要確認

以前は運行の案内がありました。現在も運行しているか、運行主体と料金を確かめられていません。乗る前提で予定を組まないでください

フクギの生垣にはさまれた白砂の道。木漏れ日が路面に落ちている
道は白い砂と土。木陰が続くので、夏でも直射日光はほとんど当たりません

並木道は一本道ではなく、集落の中を格子状に走っています。海へ抜ける道が何本もあるので、往路と復路で違う筋を通ると、同じ1kmでも見え方が変わります。

木陰が濃いぶん、夏でも歩けます。逆に言えば、日が傾くと集落の中はかなり暗くなります。夕方に行くなら、暗くなる前に駐車場へ戻れる時間で組んでください。

THE VILLAGE

ここは、人が住んでいる集落です

内閣府 沖縄総合事務局は、この並木についてこう書いています。「250年以上前(琉球王国時代)から備瀬の住民により守られ続けており」「各世帯は先祖代々それぞれのフクギを常に維持・管理してきた」。

つまり、目の前の木は誰かの家の木です。フクギには防風林と生垣の2つの役目があります。台風の風を止め、隣の家との境をつくる。観光のために植えられたものではなく、暮らすために植えられて、いまも手が入っているものです。

沖縄県の観光情報サイトによれば、約250戸の住宅がフクギの屋敷林に囲まれています。碁盤の目に区画されているのは、風の通り道を計算した集落のつくりだからです。

だから、歩くときに気をつけることは3つに絞れます。庭や家の中が写る撮影をしない。大きな声を出さない。私有地に入らない。この3つを守れば、あとは自由に歩けます。

フクギの根が地面に張り出し、葉のあいだから落ちた木漏れ日が丸く並んでいる
根は道にまで張り出しています。つまずきやすいので、足元を見て歩いてください

フクギは葉が厚くて燃えにくく、幹がまっすぐ伸びます。台風の多い土地で、家を守る木として選ばれてきた理由がそこにあります。「福木」と書くので縁起のいい木としても知られていますが、この字が先か、役に立つ木だったのが先かは、資料からは分かりませんでした。

NUMBERS

「約2万本」に根拠が見当たりません

この場所を紹介する記事には、いくつかの数字が繰り返し出てきます。ひとつずつ、行政の資料に当たり直しました。

確認できた 本数は「数千本」

沖縄県の観光情報サイトが「数千本に及ぶとみられる」と書いています。内閣府 沖縄総合事務局も本部町観光協会も、本数の具体的な数値までは示していません。

根拠が見つからない 「約2万本」

行政のどの資料にも、この数字は見当たりませんでした。旧版のこの記事を含め、多くのページが「約2万本」と書いていますが、出どころをたどれません。この記事では使いません。

確認できた もっとも古い木は推定樹齢300年

沖縄県の観光情報サイトの表記です。「いわれています」という書き方なので、測定値ではなく伝承にもとづく推定と読むのが妥当です。

誤り 「約100年前に防風林として整備」

旧版のこの記事に書かれていたものです。沖縄総合事務局は「250年以上前(琉球王国時代)から」としています。100年ではなく、250年以上です。

確認できた 集落は約250戸

約250戸の住宅が、フクギの屋敷林に囲まれています。碁盤の目に区画された村落です。

確認できず 「夫婦福木」というパワースポット

入口付近に2本の巨木があり、夫婦円満のスポットだという記述が広く出回っています。行政と観光協会の資料には見当たりませんでした。無いとは言えませんが、この記事では扱いません。

数字を細かく詰めるのは意地悪でやっているわけではありません。「2万本」と「数千本」では、現地に立ったときの印象が変わります。書いてあるとおりの規模を期待して行くと、実際より小さく感じてしまう。それは、この場所にとって損です。

BISEZAKI

並木の先の備瀬崎で、何が起きたか

並木道を抜けると海に出ます。備瀬崎です。透明度が高くて魚が多く、シュノーケリングをする人が集まる場所ですが、海水浴場として整備された浜ではありません。監視員の配置についての公式な案内も見つかりませんでした。

ここで2025年に何が起きたかを書きます。ぼかさずに書いたほうが、役に立つと思うからです。

2025年9月27日、備瀬崎海岸
何が観光でシュノーケリングをしていた岐阜県の51歳の男性が、午後1時15分ごろに心肺停止で搬送され、午後2時56分に死亡が確認されました
経過夫婦で、備瀬崎灯台の近くの小島へ向かって泳いでいたところ、妻が沖へ流されました。男性は妻を助けて岸に戻ります
倒れた場所助けたあと、水深10cmほどの浅いリーフの上で休んでいる最中に、突然反応が無くなりました
装備着けていたシュノーケルマスクには水が溜まっていました。ライフジャケットは着けていませんでした
出典琉球新報および琉球朝日放送(QAB)2025年9月28日の報道

この記録から読み取れることは3つあります。

ひとつめ。溺れるのは深いところとはかぎりません。亡くなった場所は水深10cmです。ふたつめ。危ないのは、助けたあとです。人を引き上げるのは、自分が泳ぐのとは比べものにならない負荷がかかります。みっつめ。ライフジャケットがあれば、少なくとも浮いていられます。

備瀬崎で泳ぐなとは書きません。きれいな海です。ただ、ライフジャケットを着けること、単独で入らないこと、沖の小島まで泳がないこと。この3つは、報道された事実がそのまま裏づけています。シュノーケリングの装備と安全にも同じことを書いています。

並木道に座る猫。奥に歩いている人の姿がぼんやり見える
集落には猫が多くいます。飼い猫もいるので、餌をあげないでください
沖縄美ら海水族館の黒潮の海。ジンベエザメが泳ぐ大水槽
美ら海水族館のチケットは、先に買えますPR

ここから車で約5分。WEBチケットなら券売所に並ばず、スマホのQRで入れます。初回登録の5%クーポンで2,071円。いちばん安いのは道の駅許田の2,000円ですが、通り道でなければ71円の差です。

アソビューでみる
BASIC INFO

基本情報とアクセス

名称備瀬のフクギ並木
所在地〒905-0207 沖縄県国頭郡本部町備瀬
入場料無料(並木道を歩くこと自体に料金はかかりません)
問い合わせ本部町観光協会 0980-47-3641
長さ備瀬崎までおよそ1km
駐車場入口に無料(およそ40台)。周辺の民間は1回300〜600円ほど。いずれも公式な案内は見つかっていません
美ら海水族館から車で約5分。海洋博公園の北側に隣接する集落です
那覇空港から約2時間(沖縄自動車道 → 許田IC → 国道58号・県道84号)
路線バス「備瀬入口」バス停から徒歩約5分
トイレ集落内の公衆トイレの公式な案内が見つかりませんでした。海洋博公園で済ませてから来るのが安全です

集落内の道は狭く、住民の車も通ります。車で乗り入れるのではなく、入口の駐車場に停めて歩くか、自転車を借りてください。北部全体の回り方は美ら海・古宇利・名護の北部ガイドにまとめてあります。

FAQ

よくある質問

入場料はかかりますか?

並木道を歩くのは無料です。門も受付もありません。お金がかかるのは駐車場と、レンタサイクルなどを使う場合だけです。

フクギは何本ありますか?

沖縄県の観光情報サイトと内閣府 沖縄総合事務局は「数千本に及ぶとみられる」としています。よく見かける「約2万本」という数字については、行政の資料に根拠が見当たりませんでした。もっとも古い木は推定樹齢300年といわれています。

どのくらい時間がかかりますか?

並木道は備瀬崎までおよそ1kmです。往復して2kmなので、歩くだけなら40分ほど。写真を撮ったり脇道に入ったりすると1時間から1時間半が目安になります。道はほぼ平坦です。

駐車場はありますか?

あります。集落の入口に無料の駐車場(およそ40台といわれます)があり、周辺に1回300〜600円ほどの民間駐車場もあります。ただし本部町観光協会は「駐車場 有」としか書いておらず、料金と台数の公式な案内は見つかりませんでした。数字は現地を訪れた複数の記録が一致したもので、公式の発表ではありません。

集落を歩くときに気をつけることはありますか?

約250戸が実際に住んでいる集落です。フクギは公園の植栽ではなく、各世帯が先祖代々管理してきた屋敷林で、道の両側は人の家の敷地です。庭や家の中が写る撮影、大きな声、私有地への立ち入りは避けてください。

並木の先の海で泳げますか?

備瀬崎は海水浴場として整備された浜ではなく、監視員の配置についての公式な案内もありません。2025年9月27日には、シュノーケリング中の51歳男性が亡くなる事故が起きています。泳ぐなら、ライフジャケットを着けて、単独では入らないでください。

水牛車には乗れますか?

確認できませんでした。以前は水牛車の案内がありましたが、現在も運行しているかどうか、運行主体と料金を確かめられていません。乗る予定で予定を組むのは避けて、現地で確認してください。

美ら海水族館から近いですか?

車で約5分です。海洋博公園の北側に隣接する集落なので、水族館とセットで回るのが自然な位置関係になります。

WRAP UP

まとめ

無料で、1km、ほぼ平坦。美ら海水族館から5分。条件だけ並べると、これほど寄りやすい場所もそうありません。

そのうえで、2つだけ持って行ってください。ひとつは、ここが誰かの家の前だという意識。250年、各世帯が自分の木として手を入れてきた結果が、いま歩いている風景です。もうひとつは、海に入るならライフジャケット。

この2つを持って行けば、あとは木陰を歩いて、突き当たりで海に出て、伊江島を見て帰るだけです。並木の切れ目から見える円錐形の島影が、この場所でいちばん記憶に残ります。

周辺は北部ガイドに、水族館のチケットは美ら海水族館のチケットを安く買う方法にまとめてあります。

確認した情報源を見る(2026年8月10日確認)

沖縄観光情報WEBサイト「おきなわ物語」備瀬のフクギ並木(最終更新2024年10月31日。フクギは「数千本に及ぶとみられる」、もっとも古いものは「推定樹齢300年といわれています」、約250戸の住宅がフクギの屋敷林に囲まれていること、備瀬入口バス停から徒歩約5分、〒905-0207 本部町備瀬)/内閣府 沖縄総合事務局 備瀬のフクギ並木(「250年以上前(琉球王国時代)から備瀬の住民により守られ続けており」「フクギは防風林として、また生垣としての役目がある」「各世帯は先祖代々それぞれのフクギを常に維持・管理してきた」)/本部町観光協会 備瀬のフクギ並木(「備瀬崎までのおよそ1kmの並木道」、駐車場「有」、TEL 0980-47-3641)/琉球新報「流された妻を救助した後、意識失う 備瀬崎海岸でシュノーケリングの男性が死亡 本部町 沖縄」および琉球朝日放送QAB「本部町 シュノーケリング中に水難死亡事故」(いずれも2025年9月28日。発生は9月27日午後1時15分ごろ、岐阜県の51歳男性、午後2時56分に死亡確認、備瀬崎灯台近くの小島へ向かって泳いだ妻を救助後に浅いリーフで倒れたこと、マスクに水が溜まっていたこと、ライフジャケット未着用)。座標はOpenStreetMapに登録された並木の地点(26.7014,127.8800)を使いました。「約2万本」という本数、「夫婦福木」というパワースポットの呼称、「約100年前に防風林として整備」という記述は、いずれも行政・観光協会の資料に根拠が見当たらなかったため採用していません。駐車場の無料区画の台数(およそ40台)と民間駐車場の料金(1回300〜600円ほど)は現地を訪れた複数の記録が一致したもので、公式の発表ではありません。レンタサイクルの事業者と料金、水牛車が現在も運行しているか、集落内の公衆トイレの有無は、公式の案内を見つけられませんでした。写真は旧サイトから引き継いだ素材です。ヒーローの1枚は木のトンネルの先に伊江島の城山が写っていて備瀬からの眺めと特定できますが、ほかの3枚は並木の様子を示すもので、撮影地点までは特定していません。判別できる人物は写っていません。