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この浜について最初に書くべきことは、景色ではありません。公式が「誰でも入れる」とは、どこにも書いていないということです。
米軍第18飛行団の支援部隊(18 FSS)が出している広報誌「Venture」2025年6月号は、嘉手納マリーナについて "Open to all DoD and SOFA personnel" と書いています。国防総省関係者と日米地位協定の該当者に開かれている、という意味です。これはダイビングショップ、レンタル、ボートツアー、講習といったマリーナが提供するサービスの利用資格についての記述です。
いっぽう、ビーチとレストランに立ち入ってよいかどうかを述べた公式の文は、今回見つかりませんでした。2013年から2025年までの複数の訪問記が「ゲートをノーチェックで入れた」と一貫して伝えていますが、これは全部個人の記録です。この記事は、公式が何を言っていて何を言っていないかを並べるためのものです。
サービスはDoD・SOFA向け
米軍公式が明記しています。ダイビングやレンタルは、一般客の利用資格が公式には無いということです。
ビーチ立ち入りは明文が無い
認める文も禁じる文も見つかりません。訪問記が「入れた」と伝えているだけです。
県のデータベースに載っていない
沖縄県のビーチ395件に嘉手納は1件もありません。監視員・クラゲ対策・水質のどれも県の対象外です。

WEBチケットなら券売所に並ばず、スマホのQRで入れます。初回登録の5%クーポンで2,071円。いちばん安いのは道の駅許田の2,000円ですが、通り道でなければ71円の差です。
入れるのか、を分けて考える
ここは「マリーナのサービスを使う」ことと「ビーチとレストランに立ち入る」ことを分けないと、話が噛み合いません。公式が答えているのは前者だけです。
18 FSSの広報誌Venture 2025年6月号が "Open to all DoD and SOFA personnel" と明記。ダイビング、レンタル、ボートツアー、講習が対象です
公式の明文が見つかりません。18 FSSの「Closures & Restrictions」ページにも記載がありません
2013年・2025年7月・2025年8月・2025年12月の記録が、いずれも「ゲートでのチェック無しに出入りできた」「海やベンチは誰でも使える」と伝えています。すべて個人の記録です
嘉手納基地の公式には同伴者付きと同伴者なしの2種類のビジターパスの案内があります。ゲート1が6:00〜22:00、ゲート2が6:00〜翌1:00。ただしマリーナに行くのにこの手続きが要るかは書かれていません
月火木金土日の8:00〜17:00。水曜定休
月火木金10:00〜18:00、土日祝7:00〜18:00、水曜定休。祝日の7:00〜9:00はDive Alive Club会員専用で、9:00〜18:00が「General Public Access」の区分です
公式に記載がありません。無料と書いている民間サイトはありますが、裏が取れていません
公式に記載がありません。県のデータベースにも登録がないので、あるとも無いとも書けません
ハーバー +81.036.868.2282/モバイル +81.036.868.2228。英語での対応になります
18 FSSの公式サイトには、祝日のダイブショップについて7:00〜9:00が会員専用、9:00〜18:00が「General Public Access」という時間区分があります。
この「General Public」が地位協定の対象外である日本人の一般客を指すのか、基地関係者のなかの非会員を指すのかは、このページの文言だけでは判断できません。
ゲート1から北へ1マイル
基地の中なので、通常のビーチとは案内の仕方が違います。
公式サイトは「ゲート1から北へ1マイル」と書いています。住所表記は Kadena, Nakagami District, Okinawa 904-0201
公式の所要時間の記載がありません。直線距離で約19.9km。沖縄自動車道と国道58号で40〜50分という目安が広く使われていますが、一次情報での裏は取れていません
沖縄バスの路線一覧では20・28・29・120・143番が嘉手納町を経由します。時刻表で確認できる主要停留所は「嘉手納」で、マリーナ最寄りの停留所名と徒歩距離は確認できませんでした。1km以上ある可能性があります
「前兼久」というバス停は恩納村(ムーンビーチ付近)にあります。嘉手納の「兼久」とは別の場所です
不動産系のポータルに「200台・無料」という記載がありますが、公式では確認できませんでした
分かっていないこと
浜の長さ、砂の性質、遠浅かどうか、リーフの位置。これらについて公式にも行政にも記載が見つかりませんでした。米軍施設なので、沖縄県が調べて公表する対象に入っていないためです。
沖縄県のマリンレジャー安全対策サイトが公開しているビーチのデータは395件ありますが、名前に「嘉手納」「カデナ」「かでな」を含むものは1件もありません。県が把握している監視員の配置、ハブクラゲ対策、水浴場の水質調査。そのどれにも、この浜は入っていません。
生きものについても、公式・行政の記載はありませんでした。Venture誌がウミガメやウミウシに触れているのは慶良間諸島でのボートダイブの話で、この浜のことではありません。
個人の訪問記には「人工ビーチではないので砂浜に石や貝殻がある。マリンシューズがあったほうがよい」という記録があります。公式の記載ではありませんが、履き物の準備は損になりません。
町の面積の82%
嘉手納飛行場のもとは、旧日本陸軍がつくった中飛行場です。1945年4月1日、渡具知の海岸から上陸した米軍が、その日のうちにこれを占領しました。同年6月には全長2,250mの滑走路が完成しています。1967年5月には4,000m級の滑走路が2本そろいました。
1972年5月15日の本土復帰にあわせて、日米地位協定に基づく施設・区域として提供されます。
嘉手納町の総面積は15.12km²で、そのうち82.5%が米軍施設です。町が沖縄県知事公室の資料を引いて公表している数字で、嘉手納飛行場だけで8.79km²、町の面積の58.1%を占めます。町の公式サイトも「面積の約82%が嘉手納基地として接収されている」と書いています。データの時点は2017年3月末です。
この数字を見てから海岸線を思い浮かべると、話が変わります。嘉手納町にとって、住民や訪れた人が海に近づける場所そのものが多くありません。マリーナ地区がどういう場所なのかは、この文脈の中にあります。
なお、マリーナ地区がいつ開設されたのかを示す資料は見つかりませんでした。
沖縄戦で米軍が旧日本陸軍の中飛行場を占領。6月には全長2,250mの滑走路が完成します
4,000m級の滑走路が2本完成
本土復帰。日米地位協定に基づく施設・区域として提供されます
軍用地の一部が返還(民有地13.99万m²ほか)
マリーナで「Ocean Expo」を開催。これは地位協定の該当者限定と明記されていました
嘉手納町のまわり
基地の外にも、町の施設があります。
嘉手納飛行場を見下ろす展望が知られています。当サイトに個別の記事があります
嘉手納町の施設。年中無休で、1階が展示室、2階と3階が多目的ホール、4階が屋外テラス。098-989-4222
マリーナと同じ兼久にある町営の海浜公園。詳細は嘉手納町の施設ページに出ています
北谷町の660mの浜。こちらは町営で、入場も駐車場も無料です
読谷村営の浜。入場も駐車場も無料で、210mの砂浜があります
マリーナのサービス
公式サイトに料金が出ているのは、ボートで出るツアーです。ホエールウォッチング(2〜3月の土日)が4〜12歳30ドル・13歳以上60ドル。慶良間諸島ツアー85ドル、チービシ75ドル、残波60ドル。プライベートチャーターは週末と祝日1,075ドル、平日925ドル。
このほか、スキューバダイビングとスノーケリング、セーリングとパワーボートとジェットスキーのレンタルと講習、SUPとカヤックのレンタル、水上バイクの保管と整備を扱っています。これらの利用資格が「DoD・SOFA該当者向け」と公式に書かれている部分です。
SUPとカヤックの時間貸し料金は、いま公式サイトに個別の記載がありません。「1時間10ドルほど」という記述が旧記事にありましたが、いつの金額か分からないので使いません。
BBQのパビリオン貸し出しは、複数の訪問記が「軍関係者向けで、military IDの提示が必要」と伝えています。公式の裏は取れていません。売店にあたる「ビーチシャック」は、公式サイトに「Coming Soon」と表示されています。
この浜には県の安全対策データが1件もありません。監視員の配置も、ハブクラゲ対策も、水質も、公的に確認されていない状態です。海に入るなら、県の届出を出している事業者のツアーを使うほうが安全側になります。
ツアーを選ぶときの基準はひとつだけあります。沖縄県公安委員会が指定する「安全対策優良海域レジャー提供業者」かどうかです。1年以上の営業実績と審査基準への適合、それに利用者がけがをしたときの保険の証券を出して初めて指定されます。スノーケリング業では48件が指定されています(令和8年6月30日現在)。一覧は県警のサイトで公開されています。選び方は沖縄のシュノーケルにまとめました。
読谷・嘉手納・北谷エリアの海遊びを探すPR基地の外で、県に届出のある事業者を探すときに。
気をつけること
入場条件が公式に確認できない場所です。行くと決めるなら、断られる可能性がある前提で予定を組んでください。ここを1日の中心に置くのは勧めません。
米軍施設なので、撮影のルールも公式には出ていません。少なくとも軍用機・艦船・隊員を意図して撮ることは避けてください。ルールが公表されていない場所では、控えめにしておくのが安全です。
レストランは英語での対応になります。訪問記には、支払い方法に制限があるという記録もあります。現金と複数のカードを持っていくと安心です。
県の安全対策のネットワークの外にある浜です。監視員がいるかどうかも、クラゲ対策があるかどうかも公表されていません。海に入るかどうかは、それを分かったうえで決めてください。
検索で上位に出る記事は、ほぼ全部が「一般開放されている」と書いています。その根拠を示している記事は1本もありませんでした。
米軍公式が明言しているのは「マリーナのサービスはDoD・SOFA該当者向け」ということだけです。ビーチに立ち入ってよいという公式の文は、今回見つけられませんでした。行く前に、最新の状況を現地か公式で確かめてください。
よくある質問
日本人でも入れる?
公式には確認できません。米軍18 FSSの広報誌はマリーナのサービスを「DoD・SOFA該当者向け」と明記していますが、ビーチとレストランへの立ち入りを認める文も禁じる文も見つかりませんでした。2013年から2025年までの複数の訪問記が「ゲートでのチェック無しに入れた」と伝えていますが、これは個人の記録です。行く前に最新の状況を確かめてください。
入場料はいくら?
公式に記載がありません。無料と書いている民間サイトはありますが、裏が取れていません。
監視員やクラゲ防止ネットはある?
公表されていません。沖縄県のマリンレジャー安全対策サイトに登録されているビーチ395件のなかに、嘉手納の名前を含むものは1件もありません。県の監視員配置の一覧にも、ハブクラゲ対策の一覧にも、水質調査にも入っていない浜です。
BBQはできる?
複数の訪問記が「軍関係者向けで、military IDの提示が必要」と伝えていますが、公式の裏は取れていません。公式サイトにはパビリオンの貸し出しへの言及があるものの、利用資格は書かれていません。
写真は撮っていい?
ルールが公式に出ていません。米軍施設なので、軍用機・艦船・隊員を意図して撮ることは避けてください。
バスで行ける?
嘉手納町を経由するバスは20・28・29・120・143番があり、主要停留所は「嘉手納」です。ただしマリーナ最寄りの停留所名と徒歩距離は確認できませんでした。1km以上ある可能性があります。なお「前兼久」というバス停は恩納村で、別の場所です。
公式が言っているのは「マリーナのサービスはDoD・SOFA該当者向け」ということだけ。ビーチに入れるかどうかは、公式には書かれていません。県の安全データも1件もありません。それを知ったうえで行くかどうかを決める。この浜については、それが正直な書き方です。
確認した情報源を見る(2026年8月5日確認)
18th Force Support Squadron 公式(広報誌 Venture 2025年6月号の嘉手納マリーナ特集="Open to all DoD and SOFA personnel"、提供サービスとパビリオンのレンタル/マリーナのページ=ハーバーとダイブショップの営業時間・水曜定休・祝日のDive Alive Club会員枠とGeneral Public Access、ホエールウォッチングとツアーとチャーターの料金、ビーチシャックのComing Soon、所在地とゲート1から北へ1マイル、連絡先/Closures & Restrictions のページ)/嘉手納基地公式(Pass and Registration=同伴者付きと同伴者なしのビジターパス、ゲート1は6:00〜22:00・ゲート2は6:00〜翌1:00、問い合わせ先)/DVIDS(2025年8月8日の2025 Ocean Expo at Kadena Marina=SOFA該当者限定)/嘉手納町公式(面積15.12km²と約82%が基地という記載、統計資料「近隣市町村別軍用地面積及び保有率」=82.5%・嘉手納飛行場8.79km²で58.1%、出典は沖縄県知事公室「沖縄の米軍及び自衛隊基地」の平成29年3月末時点データ、軍用地の返還経緯=1976年8月9日、比謝川自然体験センターと兼久海浜公園の施設ページ)/沖縄県マリンレジャー安全対策サイト(ビーチ一覧395件に「嘉手納」「カデナ」「かでな」を含むものが0件)/沖縄バス 路線一覧と28・29・228番時刻表/OpenStreetMap(Kadena Marina の座標、逆引きで嘉手納町兼久)/琉球新報(2021年5月7日、シーサイドレストランの開店2周年イベントへの沖縄県からの中止申し入れ)。嘉手納飛行場の沿革はWikipediaの記述で、一次資料での裏取りはできていません。ビーチ立ち入りを認める(または禁じる)公式の明文、入場料、遊泳期間、監視員とクラゲ防止ネットの有無、撮影ルール、BBQパビリオンの利用資格の公式規定、浜の長さと砂質とリーフ、生きもの、マリーナ地区の開設年、最寄りのバス停留所と徒歩距離、那覇空港からの所要時間、駐車場の台数、SUPとカヤックの現行レンタル料金、道の駅かでなの現行営業時間は、いずれも確認できませんでした。「入れた」という報告はすべて個人のブログで、日付は2013年10月・2025年7月・2025年8月17日・2025年12月6日です。写真は当サイトの既存素材です。
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